清水建設、東芝、シャープ、明電舎、東京ガス、三菱重工業、富士電機、古河電気工業、古河電池の9社は、18日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から受託した、「スマートグリッドの日米共同実証プロジェクト」をスタートした。 「アルバカーキ市における商業地域スマートグリッド実証プロジェクト」の実証研究をニューメキシコの同市で開始したもので、研究期間は2014年3月までの約2年間。既存の商業ビル(3階建て、延床面積7,000m2、電力負荷約400kW)に、太陽光発電50kW、ガスエンジン発電機240kW、燃料電池80kW、蓄電池90kWを電源とするマイクログリッド(需要者側の電力供給網)を構築し、各設備を制御する。研究内容は「商用電力の供給者からの要請に基づいた商業ビル内の需給調整(デマンドレスポンス)」「商業ビル内の電力熱需要に応じた運転」「地域の電力会社が敷設している太陽光発電の出力変動補完」の3点。 米国からは、地域の電力会社であるPNM(Public Service Company of New Mexico)とサンディア国立研究所、ニューメキシコ大学が参画し、電力会社と需要者側の協調を図ったスマートグリッドの実証を共同で行う。なお、プロジェクトのデータ管理はアクセンチュア、実証サイトの運営支援は伊藤忠商事がそれぞれ担当する。 このプロジェクトでは、アルバカーキ市での研究以外にも、ロスアラモス郡におけるスマートグリッド実証、ロスアラモス郡におけるスマートハウス実証、さらには、ニューメキシコ州側の総括研究と連携した全体総括研究などを行う予定。 現地では18日、NEDO理事長や9社の社長・役員、ニューメキシコ州関係者、アルバカーキ市関係者らの出席のもと、実証施設の開所式が執り行われた。
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