NECブースでは、ネットワークの制御技術として、米スタンフォード大学や同社らが設立したコンソーシアムによって開発された「OpenFlow」を移動体通信にも適用するデモが行われた。 従来のネットワークスイッチはパケットスイッチと制御機能が一体化されていたが、OpenFlowではそれらの機能を分離し、プログラマブルなパケットスイッチとそれを制御するサーバーによってネットワークをコントロールする。これにより、負荷の集中や機器の不具合などによってある経路のパフォーマンスが低下した場合も、制御サーバーからの指示によって経路を他のネットワークに切り替えることで通信品質を確保し続けることができる。 これまでは固定ネットワークの制御に向けた開発が行われていたが、今回はこの技術をモバイルネットワークに応用し、Wi-FiとWiMAXの2つのネットワークを、混雑状況に応じて動的に切り替えられる様子が紹介された。同社では、モバイルにもOpenFlowを適用することで、固定網と移動網を統合的かつ動的に管理することが可能となり、運用コストの削減や新サービスの創出につなげられるとしている。 また、通信事業者の局舎では、従来の交換機をIPベース等の新しい機器に置き換えることで、建物内のスペースに余剰が発生することがある。NECでは、このような空きスペースを利用したデータセンター事業の需要があると見込み、通信事業者向けの統合パッケージ製品「Cloud Platform Suite」を製品化した。省電力サーバー「Express5800/ECO CENTER」、ネットワークスイッチ「UNIVERGE IP8800」、局所冷却装置などをワンパッケージにし、ソフトウェアのインストールも完了した状態で提供する。通信事業者をユーザーとして想定しているため、電話網の電源である直流48Vで動作可能となっているのが特徴だ。2010年度末には先のOpenFlowを採用した製品も用意する予定。 そのほか、同社ではフェムトセルの機器やそれを利用したサービスの開発も行っているが、今回の出展では、フェムトセル基地局とDLNA対応メディアコントローラーを一体化した機器を新たに公開した。DLNA対応のメディアプレイヤーをモバイル機器から操作するといった仕組みは従来も存在したが、DLNA機器がフェムトセル基地局と一体となることで、携帯電話の操作によってホームネットワーク上のコンテンツやAV機器を自在に操作することが可能になる。
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