韓国の大手通信キャリア、KTがMobile Asia Expoのブースに出展したのは、従来のメタル回線を活用しながら3倍の高速データ通信を可能にする「GiGA wire」だ。 その特徴は銅線を使った従来の電話回線用通信ケーブル設備をそのまま活用できるところにある。既に敷かれたケーブル設備に、KTが開発した専用のモデムと多重変換装置を導入するだけで高速対応が実現できるため、新たに光ファイバーケーブルに交換するコストが抑えられる。例えば中国やヨーロッパなど、歴史的施設や建造物の多く存在する地域には、設備工事の手間やコストを抑えながらブロードバンド環境を少ない負担で導入できるメリットがもたらされる。 KTが開発した多重変換装置、およびモデムには独自の演算処理により、ケーブルから送り込まれる信号に含まれるクロストークを減衰させて、通信品質を向上させる技術が搭載されている。これにより従来の3倍近く通信速度の高速化が可能になるという仕組みだ。 機材は既に商用化されており、韓国以外の地域にも出荷を始めていると同社の展示スタッフは説明する。 同社ではこの「GiGA wire」の技術をバックホールとしながら、LTEネットワーク用のフェムトセルやWi-Fiの技術にも応用展開している。「GiGA WiFi」ではKTの独自技術である「Intelligent Coverage Control」により、従来の約10倍の通信速度を実現しながら、約15倍のキャパシティとなる512件のユーザーによる同時接続がまかなえるようになるという。 会場ではそれぞれの技術に関連する実機とデモが紹介されていた。
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