NTTドコモと東北大学(東北メディカル・メガバンク機構)は19日、妊婦に特有の疾患の予防・早期発見方法、発症原因の特定方法などを確立するため、共同研究を開始したことを発表した。 妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、早産などに対する環境要因の調査は、半年から年に1回程度の頻度で質問票への回答を自己申告式で行うことが主だったため、従来は頻度と精度に課題があった。今回ドコモと東北大では、スマートフォンを介して、ウェアラブル機器などの各種ヘルスケアデバイスから客観的なヘルスケアデータを日々収集することで、精度の高いデータを高頻度に取得し、課題の解決を図る。 これにより、「数百名規模の妊婦のゲノム情報(生物が持っているさまざまな遺伝子に関する情報)」「血中タンパク質等の体内物質の変化」「日々の血圧、体温、体重、食事、睡眠、運動などのヘルスケアデータ」の3要素を組み合わせた情報解析を、世界で初めて行う。 共同研究は東北大学で、2014年11月19日~2019年3月31日まで実施する予定。東北大学が保有するゲノム解析および体内物質解析の技術力と、ドコモが保有するモバイル・ヘルスケア技術を融合することで、母子の健康確保に貢献することを目指す。