シリーズの商品は人気の犬種ごとにアイテムが細分化されている。例えばダックスフンド向け商品の中身については、元もと太りやすい犬種であることから、体型をスリムに保つための成分や、腰・関節の健康を維持するための栄養素を配合している。このほかにもミニチュアダックスフンドのイメージである“元気さ”を育むため、イミダゾールペプチドやBCAA、アルギニンなどのサプリメントを配合して、パッケージにも表示している。同様にチワワ用のフードには瞳の“かわいさ”成分を、トイ・プードルは特徴的な巻き毛の“美しさ”を磨くための成分をそれぞれ基本成分にバランスよく加えている。津々樂氏によれば、「パッケージでは成分のうんちくを事細かに解説するのではなく、“元気さ”や“かわいさ”を育むフードであるということをストレートに伝えること」に腐心したという。 愛犬家の場合、特に我が家で暮らす愛犬に対する「うちの子」意識が強いと言われている。ペットへの愛情と向上心を上手にくすぐる付加価値的な要素を、わかりやすく上手に伝えていくテクニックを養うことが、これからのプレミアムフード市場で競争を勝ち抜くための鉄則になりつつあると言えそうだ。■ごはんの時間が楽しくなるような商品が求められている では、キャットフードについては近年の傾向がどのように変化しているのだろうか。飼い主との主従関係を重んじ、尽くしてくれる愛犬に対して、元もと単独行動を好む気まぐれ屋の愛猫は、ペットとしては同居人のような立ち位置で付き合いながら、愛情を注いでいるという飼い主が多いようだ。また「うちの子」意識の強い愛犬家に対して、愛猫家は飼い主どうしでお互いのペットを「かわいい」と感じて、互いに関心を持つ傾向が強いという。ただ愛猫の場合は屋外に連れ出せる機会も少ないため、それが近年のSNSや動画共有サイトで「ネコ動画」に人気が集まっている理由に結び付いているのではないかと津々樂氏は分析する。 気まぐれな性分の愛猫のため、おいしいフードを飽きさせることなく、一緒に遊びながら与えたいという飼い主の声に応えて、日本ペットフードでは昨年の秋に新シリーズ「コンボ キャット プレゼント」を発表した。パッケージの表側には猫の下半分の顔がプリントとされていて、我が家の愛猫の顔に重ねて可愛い姿が楽しめる仕掛けも用意した。今春発売するドライタイプは中に20g入りのドライフードスティックが小分けに封入されており、食事の際に適切な量の食事が与えやすいだけでなく、近所で猫を飼っている友だちの家庭へ遊びに出かける際に、ちょっとした“プレゼント”代わりにもできる遊び心を加えた。 「飼い主の皆様が、ペットにおいしいものをあげたいという意識が年々強くなっています。だから飼い主がおいしそうに感じてもらえるパッケージデザインや、便利な使い勝手を工夫しています」と辻子氏は商品開発の要点を語っている。 実際に食べるペットの健康サポートや食欲を刺激することだけでなく、実際に商品を購入する飼い主に、どうすれば気に入ってもらえるのか。パッケージデザインを含めてメッセージを明快に伝えるためのアイデアにも開発競争のステージは広がっている。 日本ペットフードでは、ドッグフードの「ラシーネ ラボ」、キャットフードの「コンボ キャット プレゼント」という2つの新しい主力商品を今年のInterpetsのメインとしてブースに展示する。「人間とペットの距離が縮まってきたいま、ごはんをあげながらペットのことがより好きになる、あるいはごはんが楽しい時間になるような商品のコンセプトをイベントでアピールしたい」と辻子氏は語っている。
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