KDDI研究所は13日、世界で初めて、AndroidをベースとしたSTB(セットトップボックス)を試作したと発表した。 Googleの携帯電話プラットフォーム「Android」は、携帯電話に採用され拡大する一方で、組み込み機器のOSとしても利用されており、STB、カーナビ、デジタル家電などに活用する試みも急速に進んでおり、FMC(Fixed Mobile Convergence)連携を実現するアプリケーションプラットフォームとしても期待が高まっている。 KDDI研では、将来のSTBのあるべき姿やアプリケーション連携を検証するためのプラットフォームとしてAndroidをベースとしたSTBを試作したという。基本機能として、(1)IPTVフォーラム技術仕様準拠のVOD受信機能、(2)IPマルチキャスト放送受信機能、(3)アプリケーション連携を実現した。また、今後携帯に搭載が予想される高速赤外線通信、WiFi、TransferJetなどの高速ファイル転送機能が、STBとの連携に利用されることが期待されているため、今回はSTBにTransferJetを組み込み、携帯電話とSTBの間で大容量ファイルを高速転送する技術も開発、これを検証したという。これにより、STBと携帯電話間の、コンテンツのシームレスな連携も実現可能となったとのこと。 今回試作されたAndroidを組み込んだSTBは、11月18〜20日にパシフィコ横浜(横浜市西区)で開催される「Embedded technology 2009/組込み総合技術展」のOESF(Open Embedded Software Foundation)のブース内にて出展される予定。