本作は、日本中に大きな衝撃を与えながら解決に至らなかった事件を検証・追跡する「未解決事件」シリーズ第9弾。今回は、“戦後最大のミステリー”とも言われた占領期の闇「帝銀事件」と、その謎に挑んだ作家・松本清張の知られざる戦いに焦点を当てる。
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松本清張役を演じる大沢は、「まさか自分が、松本清張先生の作品をやる可能性はあっても、ご本人を演じさせていただくことがあるとは思っていなかったので、なぜ自分なんだろうと不思議に思いました」とオファーを受けた当時を回顧。オファー理由は「内面を受けて」とのことだったそうだが、「(松本と)外見はかなり違うのかなと思っていたんですけれど、衣装合わせにお邪魔したらメガネとかつらで同じ格好をさせられて、結局外面が似ているのかなというオチで終わりました」と話して笑いを誘った。
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もともと松本清張のファンで「『点と線』などの作品を見ていた」という大沢。撮影現場は「熱量がものすごかった」といい、「松本清張さんの生きざまを表現することに、すごく強いエネルギーが現場にあったので必死でした。とにかく怒涛のような人なので、そこに自分が負けないように、言葉をしゃべったり、動いたりすることに必死で…。こんなに疲れることがあるんだというぐらい、終わるとぐったりしていましたね」と熱演ぶりを明かした。
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そんな松本清張と対峙する文藝春秋の編集長・田川を演じた要は、「もう大沢さんが松本清張さんにしか見えなくて。普段は温和で気さくな方なんですけれど、本番に入るとパワーがすごくて。田川はそれをいなさなきゃいけない時もあるのですが、受け止められなくて、押しつぶされそうになりました」と撮影時の白熱ぶりを回顧。「清張さんとのせめぎ合いのシーンは印象的でしたし、すごくあの日は疲れた記憶があります」と振り返った。
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また、要は現場では大沢やスタッフチームと「すごくコラボレーションできている感覚が毎シーンあったので仕上がりがすごく楽しみで」と手応えを語り、「すごく希望を見出せる作品になったなと思います」と自信をのぞかせた。
同作は12月29日と30日 午後9時~2夜連続でNHKにて放送。