同製品の特徴は、本体はアナログの腕時計で、リストバンド部分にモジュールを埋め込んでいる点だ。FeliCa搭載による決済、スマートフォンと連携した通知、行動量計といった機能を搭載している。おサイフケータイについては、楽天Edy、iD、QUICPayなどに対応。デザインは、Chronograph(クロノグラフ)、Three Hands(3針)モデルの2機種があり、それぞれにブラックとシルバーを用意している。
「wena wrist」は、現在は同社の新規事業創出部wena事業準備室に所属する對馬哲平氏が入社1年目の2014年に社内の同期たちなどと開発したものだ。同年末の社内オーディションを勝ち抜き、現在のプロジェクトにこぎつけたという。
同プロジェクトの代表を務める對馬氏は学生の頃から「wena wrist」の構想を持っており、「これを実現したいがために入社しました」と振り返る。ちなみに、對馬氏は入社当時はソニーモバイルでXperiaを担当していたとのこと。
また開発意図については、「ごちゃごちゃ機能が入ったものではなく、身につけていて一番自然なものにしたかった」(對馬氏)と説明した。今回のブースでは、プロジェクトメンバーが日本から駆けつけ、来場者たちに紹介を行っている。
現在は、正式な製品化に向けてクラウドファンディングサイト「First Flight」を開始しているが、すでに目標額額である1,000万円を超え、5日現在で6,000万円に届こうかという勢いだ。34,800円から69,800円(税別)の支援コースがあるが、「34,800円」と「54,800円」のコースは完売している。シルバーは2016年3月、ブラックは同年4月より順次発送する予定。
同プロジェクトメンバーである松永健太朗氏によると、まずは日本国内のみで展開するが、今後は海外進出も視野にいれているとのこと。ただし、「FeliCaの通信技術であるNFC-Fは海外では対応していないので、その点は見直す必要があります」(松永氏)としている。