2014年、RBB TODAYのエンタープライズコーナーで紹介した記事から注目の出来事を振り返る。ソニーのPC事業売却、ドワンゴとKADOKAWAの経営統合、ワイモバイルの誕生など、今年も大きな動きがあった。【1月】●Mozillaとパナソニック、Firefox OS搭載の次世代スマートテレビを提供へ●NTTドコモ、Tizen OS搭載のスマートフォンを当面見送りへ●NHK、8Kスーパーハイビジョンの地上波での長距離伝送実験に成功へ モバイル領域で、各社の戦略の転換を象徴するような出来事が相次いだ。ドコモが開発を進めていたTizenがフィナーレを迎えた一方で、家電メーカーがスマホ系OSをテレビに搭載するなど、ドラマチックな企業動向が見られた。【2月】●ソニーのPC事業、売却が正式決定……日本産業パートナーズに譲渡●LINE、2013年通期の売上額は343億円●FacebookがWhatsAppを買収 ソニーのPC事業の売却は、新旧「VAIO」ユーザーに一つの時代の区切りを感じさせた。一方でソーシャル系の買収劇では、Facebookが全世界で人気のチャットアプリ「WhatsApp」を傘下に収めた。またビットコインのマウントゴックスが破綻し、大きな話題となった。【3月】●富士通、国内グループ200社・11万人のコミュニケーション基盤を統一完了●携帯キャリア全社、救助機関に利用者の位置情報を提供……「重大な危険」に対応●ヤフー、イー・アクセスを子会社化……新事業「Y!mobile」を展開 イー・アクセスとウィルコムが合併した後、ヤフーがイー・アクセスを子会社化し、新事業「Y!mobile」を展開することを発表。しかしこの戦略は、見直されて中止となった。最終的にイー・アクセスはワイモバイル株式会社に生まれ変わり、新ブランド「Y!mobile」を誕生させている。同じソフトバンクグループとはいえ、モバイルにおける戦略の難しさを感じさせる出来事となった。【4月】●ヤマダ電機、モバイル決済「PayPal Here」を試験導入……大手流通業では国内初●KDDI、今夏LTEのキャリアアグリゲーション導入を発表……2つの周波数で最大150Mbps●グーグルが“大気圏衛星”開発へ……メーカーを傘下に 従来の通信事業では「つながりやすさ」「エリアの広さ」が重視されてきたが、LTEが一般化して以降、携帯各社は「通信速度向上」で鎬を削っている。KDDIは「キャリアアグリゲーション」により他社との差別化を打ち出したが、他社もさまざまな戦略や技術開発を進めている。【5月】●【ソフトバンク決算】日本企業最速で営業利益1兆円突破●グリー、中古品買取事業に参入……「uttoku by GREE」を開始●ドワンゴとKADOKAWAが経営統合……両者の完全親会社を設立 ドワンゴとKADOKAWAが両社の完全親会社となる統合持株会社「株式会社KADOKAWA・DWANGO」を10月に設立し、経営統合することを発表した。両社は2010年の包括的業務提携以降、ドワンゴが持つネットワーク技術とKADOKAWAのエンタテインメント・コンテンツとの相乗効果を強化している。