ルネサス エレクトロニクスは2月18日、回路線幅に28nm(ナノメートル:10億分の1メートル)プロセスを採用した、マイコン内蔵用フラッシュメモリ技術を世界で初めて開発したことを発表した。 ルネサスでは、微細化が比較的容易なMONOS(Metal Oxide Nitride Oxide Silicon)構造のフラッシュメモリを、2004年に150nmマイコンに採用し、2007年に90nm、2012年に40nmへと展開。さらに、従来の40nmプロセスから微細化を進めた28nmプロセスでの試作を進めていた。今回試作チップにより、「160MHzの高速読み出し」「20年のデータ保持時間」「25万回の書き換え回数」(データ保存用の場合)を確認したとしている。 今後は、最大容量16MB以上に対応した28nm車載用フラッシュメモリ内蔵マイコンの製品化を目指すとのこと。フラッシュメモリの大容量化・処理性能向上により、ADAS(Advanced Driving Assistant System:先進運転支援システム)分野では3次元レーダーへの対応が可能となる見込みだ。そのほか、自動車の燃費向上・低消費電力化も可能になるという。