山田洋次監督『小さいおうち』で第64回ベルリン国際映画祭の最優秀女優賞にあたる銀熊賞を受賞した女優・黒木華が17日、帰国後に行われた記者会見で受賞の喜びを語った。 カンヌおよびヴェネチアとともに世界三大映画祭のひとつに数えられる同映画祭。そのグランプリに次ぐ賞である銀熊賞を23歳という若さで受賞した黒木。日本人では2010年の寺島しのぶ以来、4年ぶりの受賞となる。 そんな快挙に黒木は、「いろんなところで、受賞した時の映像が流れてるって聞いたんですけど、本当にあんな顔のままで、すごくびっくりしました。まさか自分が女優賞をいただけるとは思っていなかったので。本当に映画が素晴らしくて、それを海外の方が認めてくれてのことだと思うので、『小さいおうち』のみんなでもらった賞だなと思います。それがすごく嬉しいです。ありがとうございます」と喜びのコメント。最年少での受賞について感想を聞かれると、「おお!(笑)信じられないと思いました。本当にこの役をやらせていただいて、運が良かったなと思います。素敵な女優さんの中に名前を挙げていただけて、頑張らなきゃなって思います」と笑顔で語った。 今後目標とする賞については、「獲れたらなんでも嬉しいですけど(笑)」という黒木だが、「でもやっぱり賞というよりも、作品がいろんな方に評価されたり、『好きだ』って言ってもらえることの方が私は嬉しいです」と、“記録よりも記憶に残る”女優を目指しているという。また、今作では昭和の時代に生きた女性・布宮タキ役を好演し、山田洋次監督からも「今時の女性じゃない」との賛辞(!?)を送られた黒木は、「監督からそう見えるっていうことに、そう思っていただけて嬉しいなとも思います。そのおかげでタキちゃんができたので、『やったな』って思います」と喜ぶとともに、“今時じゃない”という評価については、「私、普通に今時ですよ?(笑)」と笑顔で否定した。 『小さいおうち』は、作家・中島京子が2010年に直木賞を受賞した同名小説が原作。昭和初期、東京郊外のモダンな家で女中として働く田舎から出てきた女性・タキが見た、その家の若くて美しい奥様(松たか子)の道ならぬ恋を描く。
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