日本電信電話(NTT)は2日、クラウド上のサービスを停止させずに異なる拠点のサーバへサービス機能を移行させる「遠隔ライブマイグレーション」に成功したことを発表した。 この遠隔ライブマイグレーションは、米Nicira社の仮想ネットワーク制御技術とOpenvSwitch、KVM等のオープンな技術を用いて、専用のハードウェア機器を用いることなくNTTがシステム構築し実現した。研究では、NTT武蔵野研究開発センターおよびNTT厚木研究開発センターにあるデータセンターを利用し、クラウドコンピューティング環境を仮想ネットワークで接続しマイグレーションを行った。 Nicira社は米国カリフォルニアに本社を置く、スタートアップ企業で、仮想ネットワーク制御技術に関して、世界最先端の技術を提供している。NTTの研究所では2010年10月より仮想ネットワークに関して、Nicira社と共同で実験を行っている。 今回の成功により、クラウドサービス提供事業者がデータセンターに専用のネットワーク機器を用意しなくても、専用のソフトウェアをサーバ機器へインストールするだけで任意の拠点間でライブマイグレーションが実現可能となる見込み。災害や過負荷発生時などの際に、迅速にDR(Disaster Recovery:災害復旧)サイトへ運用を切り替えて、サービスを継続することも可能となる。 NTTの研究所では、今回の遠隔ライブマイグレーションの実験成功を踏まえ、DaaS(Desktop as a Service)と連携したオンデマンドなネットワークサービス、キャリアのネットワークサービスと連携した高品質なクラウドサービスへの応用を進めていくとしている。
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