米トップコーダー社は15日、コンピュータ・プログラミングと創造的設計のトーナメントである「TopCoder Open 10」(TCO 10)にて、日本の岩田陽一氏および副島真氏が、各部門で優勝したことを発表した。 トップコーダー・ネームが「ワタ(wata)」として知られる岩田陽一氏は、「マラソン・コンペティション」部門のチャンピオンとして1万5000米ドルを獲得した。岩田氏は東京大学でコンピュータ・サイエンスを学んでいる学生で、2008年でも決勝戦出場者だった。 「マラソン・コンペティション」部門は、競技に参加した人が数日から場合によっては数週間にわたって、最適な解答のない問題に取り組んで、解を提示したり改善したりするプログラミング耐久テストだ。今年のオンサイトでのコンペはその名の通り、競技者が24時間にわたってコーディング(プログラミング)に技能とスタミナを競った。 一方の副島真氏も東京大学の学生。トップコーダー共同体では「rng_58」のハンドル名で知られており、初出場ながら、日本、中国、南アフリカ、ウクライナ、英国を代表する8人の1人として決勝進出。「アルゴリズム競技」部門のチャンピオンとして、1万5000ドルの賞金を獲得した。 副島氏は2007年からトップコーダーのメンバーとなり、トップコーダー共同体全体でも3位にランクされている。副島氏は「考え抜いて分析するのは難しいが、実行はやさしいコンピュータ問題が私は好きだ。新しいアルゴリズムのチャンピオンになれて大変ハッピーだ」とのコメントを寄せている。 トップコーダー社は、世界200カ国以上を代表する26万5000人以上の開発者を擁する世界最大の有力ソフトウェア開発コミュニティである。「TopCoder Open」には、世界から82人のトップパフォーマーが米ネバダ州ラスベガスのMGMミラージュに集まって10月11日から14日まで開催され、参加者は賞金総額15万ドルをめぐってさまざまな競技を繰り広げた。同大会には、Yandex、Facebook、Paypalなどがスポンサーとして協賛した。