東京・池袋で5日まで開催された印刷、メディア業界のコンベンション「PAGE 2010」。電子ブックゾーンにあるスターティアラボのブースでは電子ブック作成ソフト「Digit@link ActiBook(デジタリンク アクティブック)」のデモが行われていた(関連動画参照)。 同ソフトはWindows PC上でスタンドアロンに動作し、PDFやJPG画像などから簡単に電子ブックやWEBカタログを作製することができる。一般的な電子ブック作製請負サービスでは、ブックの数やページ数に応じて従量課金されるシステムが多いが、一度同ソフトを購入すれば、無制限に電子ブックを作製できるのが最大のメリットだ。価格は1クライアントにつき1,500,000円、月額30,000円(5年)のリースも可能。 また、同ソフトで作製される電子ブックにはAdobe Flashフォーマットが使用されているため、OSやブラウザを問わず閲覧が可能で、2010年春にはiPhoneに対応し、さらに夏をめどにiPadへの対応も予定されているという。なお、2月中にActiBookの導入を行うと、iPhoneへの書き出し機能を無料で提供という特典が与えられるという。 電子ブックを閲覧する専用のビューワーには拡大・縮小、しおりや付箋の挿入といった基本的なもの以外にも、任意の部分を画像として保存できる機能、ペンを使って任意のページに自由に書き込みできる機能、Google Analyticsと連動してのログ解析機能などが用意されている。 さらに、サーバ側にActiBookManagerというサーバソフトをインストールすることで、SEO対策や電子ブック間の横断検索、広告枠追加などの機能を追加することもできるという。 また、5日午後には会場内の「JAGATコーナー」にある無料プレゼンテーションセミナーのコーナーで、同社執行役員 WEBソリューション事業部長 小友康広氏による「印刷データの二次利用で利益率の向上を実現する方法」と題した、主に印刷会社の営業担当者に向けたセミナーが行われた。 同氏はまず、止まらない印刷市場の縮小と、2010年度には1102億円と推定されている電子ブック市場の拡大といった現状を紹介した上で、電子ブックによる書籍の「立ち読み」で販促を行った「すばる舎」や、通販カタログを電子化して売上アップを果たした「レモール」などの事例をあげ、Webからの集客アップ、Web更新コストや紙資源の削減といった電子ブックの長所を解説し、印刷会社がこのソフトを導入し、紙媒体に加えて電子ブックの販売をすることによって得ることのできるメリットを4つ挙げた。 一つは、カタログやパンフレット印刷などを受注した際に、その電子ブック化をあわせて提案することにより、受注額が上がる可能性があるという「1社あたりの受注単価アップ」。 次に、競合との価格競争に勝てなくとも、電子ブック化という付加価値を加えることにより競争力が上がるという「競合他社との競争力アップ」。 そして、受注がしばらく途絶えている顧客に対し、電子ブックという新商材を提案することによって、取引が復活する可能性があるという「休眠顧客の掘り起こし」。 最後に電子ブック化し、アクセスログを分析することにより新たな提案が可能になるという「提案力の向上」。 同氏は、「これら4のメリットを踏まえ、電子ブックを武器にした営業を行うことで、印刷会社はこの厳しい時代を乗り越えていくことができる可能性が高まる」とまとめ、セミナーを終えた。
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