ウイルス対策ソフトでは、拡大するパターンファイルをローカルマシンからサーバー上に管理する方法へのシフトが進んでいる。ソフトウェアの性質上、なんらかのクライアントエージェントを必要とすることが多いが、最近は、パターンのインデックスなど最低限の情報をローカルに保持し、パターンファイルそのものはサーバ上に問い合わせる形が主流となってきている。 セキュリティベンダはクラウドに対してどのようなソリューションを展開してきているのだろうか。SaaS World Tokyoの会場でトレンドマイクロのブースを取材してみた。 トレンドマイクロでも、クラウドコンピューティングに関するソリューションはおもにエンタープライズ向けがメインであって、コンシューマのソフトウェアについては特に発表や展示はなかった。イベントが企業向けということもあるが、クライアントソフトウェアについては今後の動向しだいということだろう。 トレンドマイクロでは、ウイルスチェックやWebフィルタリングなどをクラウド上で管理、分析を行うソリューションを用意している。Smart Protection Network(SPN)と呼ばれるセキュリティ基盤を、ユーザー企業のシステムやネットワークにクラウド提供するというものだ。導入企業は、社内システムの監視、フィルタリング、ファイルのチェックといったセキュリティ機能部分をクラウドに切り出すことができる。これによって、統合的な管理やコストダウンが期待できるという。 もうひとつは「Trend Micro Deep Security 7.0」の参考出品を紹介したい。SPNはどちらかというとパブリッククラウドを意識したサービスだが、Deep Securityはプライベートクラウドを意識した企業向け統合セキュリティソリューションだ。社内業務を行う各種のサーバのセキュリティ保護をWebブラウザベースで行うもので、業務サーバ、Webサーバ、メールサーバなどを統合的に管理する。ファイアウォール機能、不正アクセスの防御、侵入検知、ログ監査、ファイル恒常性など企業のコンプライアンス要件を満たすものとなっている。そして、これらをクラウド環境で構築されたサーバやアプリケーションなどに適用できるそうだ。
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