「富士通フォーラム2009」では、グリーンITとセキュリティを両立するクライアントPC管理システム「Systemwalker Desktop Patrol」「Systemwalker Desktop Keeper」を紹介している。 「Systemwalker Desktop Patrol」は、システム管理者がクライアントPCのセキュリティと省電力設定を管理できるシステム。各クライアントPCのセキュリティパッチやウィルスパターンの適用状況をモニタリングし、問題があるクライアントPCに対して自動適用したり、使用禁止ソフト(P2Pソフトなど)を自動的に検出し、実行を禁止したり警告を出したりすることが可能だ。 さらに、BIOSパスワードやスクリーンセーバーパスワード設定、自動ログオン設定の有無、IEのセキュリティゾーンなども確認できるので、社内のセキュリティレベルを一定に保つことができる。同様にスタンバイに移行する時間、モニターの電源を切る時間といった省電力設定もシステム管理者が設定することができるほか、未設定の利用者に対し、起動時に警告と設定方法を表示することも可能。全体の消費電力とコスト、CO2の削減量をレポート出力し、社内報告などで活用することもできる。 また、スタンバイモードに移行していても、ウィルススキャンを実行できるので、省電力設定とセキュリティ対策の両立が可能。富士通では、このシステムを活用することにより、クライアントPCの消費電力量を最大40%削減、CO2を500トン(5,000台で算定)削減できると試算している。 「Systemwalker Desktop Keeper」は、クライアントPCの操作記録をモニターし、問題行動を抑止、機密情報の不正持ち出しを防ぐことができるシステムだ。すべてのクライアントPCで行われた、アプリケーションの起動/終了、外部記録媒体へのファイルコピーなどの操作情報ログを取得、モニタリングすることによって情報漏洩の防止、抑制に役立つ。また、取得したログに対してキーワード検索や、期間、時間帯、曜日などを指定した検索ができるので、特定操作を行っているユーザーを特定することができる。 未許可アプリケーション(Winnyなど)の起動、画面のハードコピーや印刷、外部記録媒体への書込みなどを禁止する機能もある。各クライアントPCの印刷状況もモニターできるので、印刷量の多いユーザーに警告を出したり、印刷ページ数の上限を設定することによって、紙の使用量を削減できる。また、「Desktop Patrol」と同様に印刷ページ数とコスト、CO2の削減量をレポート出力することもできる。富士通では、同システムを活用することにより、紙の使用量を15%削減、CO2を5トン(5,000台で算定)削減できるとしている。 同社では、クライアントセキュリティに加えて、オフィスのコスト削減や環境負荷の削減を考えている企業に対して導入を提案していきたいとのことだ。