超流通とは、本来ソフトウェアの流通のために考えられた手法で、ファイルそのものの配布やコピーに制限がなく、そのファイル(プログラム)を使うときになんらかの課金や認証処理を必要とするしくみだ。この方式なら、ファイルはP2Pネットワークだろうがメール添付だろうが媒体経由だろうが配布、流通を制御したり監視する必要はない。そのファイルに決済機能や認証機能を実装すれば、利用者のアカウント管理もほとんど必要ない。これを電子書籍に応用したものが、今回発表された電子書籍フォーマット「KeyringPDF for 超流通」ということになる。
アスペクトは、KeyringPDF for 超流通を応用した電子書籍販売を展開していくとしている。いまのところWindows対応のみだが、今後Mac OS対応を行い、iPhoneやWiiといったマルチデバイス対応も展開していく予定があるとのことだ。なお、この方式による電子書籍の価格(決済金額)は、1,260円〜2,000円前後となる見込みという。
《中尾真二》