スーパーや書店、ドラッグストアなどの小売店にとって経営面で大きなダメージになり得るのが万引き被害。昨今では、ネットオークションなどにより簡単に転売できることから、組織的かつ、大規模な万引きも増えているという。 NECは、東京国際フォーラムで開催したプライベート展示会「C&Cユーザーフォーラム&i EXPO 2016」にて、店舗の売り場管理、万引き防止を目的とした「棚状況監視ソリューション」を参考出展した。 同ソリューションは、陳列棚を監視カメラにより監視し、売り場から大量に品物が無くなった場合には、映像の差分から変化を検知し、瞬時に管理者のパソコンやスマートフォン、タブレットなどに通知を送ることができる。 ポイントは、これまでの防犯カメラは、抑止力と何かがあった時の証拠映像を撮るためだけに使われることが多かったが、同ソリューションならリアルタイムでの犯罪抑止が可能になるため、既存の防犯カメラを有効活用しつつ、万引き被害の抑制や売り場管理が可能だ。 防犯面では、化粧品や医薬品などの高額商品を陳列する棚での大量盗難の早期検知ができ、売り場管理という面では、売れ筋商品を陳列する棚での欠品によるチャンスロスを防ぐことができる。 また、検知のしきい値は利用ニーズに合わせて、一気に大量の商品が無くなった時、棚の商品が一定量無くなった時といった形で調整することが可能だ。 現在はまだ開発中とのことだが、防犯カメラを有効活用をし、万引き防止や売り場管理を行うという視点は興味深く、製品化が楽しみな技術だといえる。