日本電気とNECエンジニアリングは4日、60GHz帯のミリ波を使ってデジタルハイビジョン信号を圧縮することなく遅延なしで無線伝送できるブロードバンドトランシーバ「BB.LiNK」を中国・北京電視台に納入した。 BB.LiNKは、本体にアンテナ、送受信モジュール、データインタフェースなどを一体化した小型軽量なオールインワン製品で、テレビカメラと中継器の間などファイバをはじめとするケーブルの敷設が困難な場所でも利用できる。電波の直進性が高い60GHz帯を使用しているため、電波干渉が起きにくく、ほこりや雨・霧などの悪天候にも強い。また、日本電気独自の高速変復調技術により、1.5Gbpsの大容量伝送と10W以下の省電力を実現し、バッテリによる運用も可能となっている。 北京電視台では、8月8日より北京で開催される北京オリンピックにおいて、ハイビジョンカメラで撮影された北京オリンピック開幕式の実況映像をBB.LiNKを使って会場周辺の屋外に設置された大型ディスプレイにリアルタイム無線中継する予定だ。