サーバメーカー各社は、16日より発売開始となるWindows Server 2008に対する対応状況を発表した。
Windows Server 2008は「Windows Server 2008 Enterprise」「Windows Server 2008 Standard」「Windows Web Server 2008」の3つのエディションがパッケージ販売されるが、「Windows Server 2008 Enterprise」「Windows Server 2008 Standard」には、Microsoft Hyper-Vのベータ版が含まれており、サーバーを仮想化環境上で使用することが可能になっている。なおHyper-Vベータ版を含むWindows Server 2008を購入した場合、Hyper-V製品版へのアップデート権も付与される。Hyper-Vの製品版は、本年8月から提供の予定だ。
NEC製品では、「タワーサーバExpress5800/120Lj、120Ei、120Gd」および「ラックマウントサーバExpress5800/120Rj-2、120Rh-1」での導入が可能となっている。ソフトウェア製品についても早期対応を進め、クラスタソフト「CLUSTERPRO X」とHyper-Vとの連携による高可用仮想サーバソリューションなどを予定している。なおNECではグループ会社を含めた約14万人の社員ユーザIDを管理するNECグループ・Active DirectoryサーバとしてWindows Server 2008をすでに導入、運用を開始しているとのこと。
東芝は、あらたにIAサーバ「MAGNIA(マグニア)シリーズ」の新製品として2Uサイズのラック型サーバ「MAGNIA3515R」を製品化し、販売を開始する。「Windows Server 2008 Standard」をバンドルしたモデルは6月から販売の予定だ。OSインストールなどサーバ設定をサポートする「SetupInstructor」、サーバの運用・監視を支える「HarnessEye/Web」も新たにWindows Server 2008に対応する。
日立は、統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」およびアドバンストサーバ「HA8000シリーズ」の全モデルにおいて、プレインストールモデルを製品化し、販売を開始する。また同時に、最新のインテル製マルチコアプロセッサを「HA8000 シリーズ」において採用し、処理性能の向上が図られたとのこと。統合的なシステム設計・構築サービスである「Windows Server 2008対応ソリューション」やサポートサービスも提供する。
HPでは、x86サーバ「HP ProLiant」ファミリ全製品がWindows Server 2008に対応する。同時にOEM版OSを同梱したOSバンドルモデルの販売とOEM版OS のプリインストール対応を開始する。インテルItaniumプロセッサ搭載の「HP Integrity」ファミリでも全製品が4月中にWindows Server 2008 for Itanium-Based Systemsに対応する。「HP StorageWorks」ファミリでは、主要なディスクアレイ製品、テープドライブ、ライブラリ製品、データ共有ソリューションソフトウェア「HP Polyserve」がWindows Server 2008に対応する。システム構築サービスとしては、Windows Server 2008対応のActive Directory導入支援サービス、ファイルサーバ構築支援サービス、仮想化環境構築支援サービス、インフラ構築支援サービスを受注開始するとのこと。なお仮想化環境導入サービスについては、Windows Server 2008の仮想化機能「Hyper-V」の正式リリース後に対応するとしている。
《冨岡晶》