ヤフーは15日、一休の株式等を公開買付けにより取得することを発表した。普通株式および新株予約権の全部を取得し、同社の完全子会社化を目指す。買付予定数は2923万8300株。下限は1949万2200株で、上限は設けない。 一休の筆頭株主は、代表取締役社長である森正文氏(所有株式数:1203万9600株)。2位の株主である森トラスト(所有株式数:332万1500株)との、それぞれの間で公開買付けへの応募に関する契約を締結済み。他株主に対しても公開買付けに応募することを推奨する方針。 ヤフーは現在、「eコマース革命」「予約革命」と銘打ち、新たなビジネスモデルへの取り組みを続けており、インターネット旅行予約サービス「Yahoo!トラベル」を展開している。一方の一休は、高級ホテル・旅館のオンライン予約サービス「一休.com」のほか、プレミアムな宿泊特化型ホテルのオンライン予約サイト「一休.comビジネス」、厳選レストランの即時予約サイト「一休.comレストラン」、世界のラグジュアリーホテルのオンライン予約サイト「一休.com海外」などを展開している。会員数は約413万人(2015年9月末時点)。 今回、森氏が所有株式の売却の意向を示し、シナジーを見出せる戦略的パートナーとの資本業務提携が望ましいとの判断により、複数社を選定。ヤフーもそのうちの1社として、森氏および経営陣との面談を複数回実施し、最終的に合意に至った。