堀内:当社は、2011年12月にカリフォルニアで日本人3人が立ち上げたベンチャー企業です。「トレジャーデータサービス(Treasure Data Service)」と呼ぶデータ蓄積に特化したクラウド型サービスを提供しており、米国で40人あまり、日本では20名あまりの従業員が籍を置いています。当社は、データの蓄積と収集、そしてデータを分析するための計算リソースを提供しています。それらの分析結果を可視化する、いわゆるBI(Business Intelligence)ツールはさまざまな会社でご用意されているので、私どもでは敢えて作らず、柔軟性が高くデータの保存方法に制約がない自社開発のデータベース「Plasma(プラズマ)」を利用して、データ収集・保存の即時性を高めています。
堀内:当社は、これまでデータを蓄積することに特化していた分、業務だったりお客様の業界に特化した提案をする力は弱かったというのが正直なところでした。IoT(Intenet of Things)への進出を強化していくにあたり、今回の協業でパイオニアさんに当社の強みを理解していただいた上で中長期的な取り組みを行えるということは非常に嬉しいですね。この協業をいかに成功させるかが重要なミッションになっています。
堀内:われわれは業務アプリケーションのレイヤーには行き切れていない、というかその方向には行きません。世には数多くのITベンダーがPaaS(Platform as a Service)やSaaS(Software as a Service)を提供していますが、クラウドの世界でも、安価かつ高いパフォーマスを発揮させるためにニッチで高スペックのものを組み合わせるキュレーションというか編集力の重要性が注目されています。当社はログやテレマティクスのような時系列データについては、項目が増えても量が大量になっても高いパフォーマンスを維持できるという強みがあります。