シャープのブースには周囲が真っ暗の状態でも“カラー”で映像が撮れる赤外線暗視カメラのプロトタイプが出展されている。 今回出展されている技術はシャープが産業技術総合研究所と共同で開発したものだ。従来の赤外線暗視カメラでは反射信号の輝度成分だけを認識していたが、同社のプロトタイプではレンズの周囲に配置された赤外線LEDがRGB3色の波長を認識する仕組みとカラーフィルターの技術を組み合わせることで、色成分も識別することができるというもの。会場のデモでは暗室を模して遮光されたボックスの中に、従来のモノクロタイプと試作機のカメラを置いて色再現性能を紹介していた。 当試作機は年内の量産化を目標に開発が進められている。同社の展示スタッフによれば「セキュリティ用途の監視カメラをはじめ、暗い場所で色も把握できるようになるため、例えば夜に病室で寝ている患者の顔色をモニターしたり、医療用途にも展開ができると考えている」という。