短編アニメーションにフォーカスしてみると、優秀賞に『グレートラビット』(和田淳)、新人賞に『布団』(水尻自子)と『Oh Willy...』(Emma De SWAEF/Marc James ROELS)が選ばれている。いずれも今年、ビッグタイトルを獲得している作品だ。 『グレートラビット』はベルリン国際映画祭で銀熊賞、『布団』は広島国際アニメーションフェスティバルで木下蓮三賞、『Oh Willy...』はザグレブ国際アニメーションフェスティバルでグランプリなどとなっている。なお『グレートラビット』の和田さんは、『わからないブタ』でも第14回に優秀賞を受賞しており2度目となった。
このほか審査委員会推薦作品では『九十九』(森田修平)や『ニュ~東京音頭』(上保美咲)などが見られる。『九十九』は『火要慎』と同じくサンライズのショートピースプロジェクトとして制作された作品で、今後発表になる作品を含めて劇場上映が予定されている。また『ニュ~東京音頭』は、第18回学生CGコンテストにおいて最優秀賞に当たる「Campus Genius Award GOLD」を獲得している。
一方、アート部門やエンターテインメント部門の映像作品に、短編にも当てはまるものが見られる。アート部門では審査委員会推薦作品の『開かれた遊び、忘れる眼』(ALIMO)や『まえだかるた』(前田結歌)など、エンターテインメント部門では新人賞の『ハイスイノナサ「地下鉄の動態」』(大西景太)、審査委員会推薦作品の『新しい生物』(ユーフラテス)、『石橋英子「imitation of life」』(TAKCOM)、『巨神兵東京に現わる』(庵野秀明/樋口真嗣)、『迷牛ハナコはどこ?』(HORSTON)、『EXILE "BOW&ARROWS"』(水崎淳平)などが見られる。