11日、NTTドコモは2012年度冬モデルの新商品発表会を開催。同社の加藤社長はXiエリアについて、2012年度末までに基地局を2万3000局、人口カバー率も75%に、それぞれ前倒しで達成すると発表。また、2012年11月から1.5GHz帯、800MHz帯でも運用を開始するとした。 発表会終了後、NTTドコモの加藤社長が囲み取材に応えた。記者団から他社が使う「実人口カバー率」とドコモの「人口カバー率」の表記の違いについて質問され、加藤社長は「(ドコモの)実質的かつ継続的な姿勢を評価してもらいたい」と、理解を求めた。 記者団との主な一問一答は以下の通り。――Xiのブランド名に加えて“LTE”をつけた理由、他社との競争についてのコメントを 改めてLTEをつけたのは、Xiも浸透しているがあわせてお話しすることでより解りやすくなるのかなということ。他社さんも頑張っているが、我々も2年間近く頑張ってきた。面的に広げていくときの3Gとの境目の扱い方、スマートフォンや携帯が動いた時のチューニングなど、苦労した面もあるが、だいぶノウハウを溜め込んだと思う。できるだけ広い面で、使いやすい、スループットの高いネットワークが出来上がっていると思っている。今後も広げていくというところにおいても、色々な周波数を使って効率的にやっていきたい。――他社の“実人口カバー率96%”からすると、ドコモの”人口カバー率75%”では見劣りがするが? 基準が違うので我々も苦慮するところ。ある記事では「立ち上がりの前半は“実人口カバー率”のほうが有利で結局最終的には一緒になる」と書かれていたが、私どもはずっと使っている、また継続性もある“人口カバー率”を(指標として)用いている。実人口カバー率に移行しようと一度計算してみたところ、他社と遜色ない数字になったが、今ここで言っても意味はない。当初の70%から75%に引き上げようという、我々の実質的かつ継続的な姿勢を評価してもらいたい。――Xiサービス開始から2年で利用者も増えて実効スループットが厳しくなってきていると思うが、他社は開通したばかりで実効速度の違いは? 込み合ったところではXiでもご不便をかけていると認識している。3Gと違い3倍の効率があるので、そこは一定のスループットを確保している。一方、620万人の方がXiのネットワーク下で動いているのは我々の実績としての強み。さらに品質を改善していくには、1.5GHz、800MHz、ゆくゆくは1.7GHzをつかいながら、広さと厚さをどのように構築していくのか、日々研究している。――テザリングについては改めて訴求していく? 発表会でも“追加料金なし”というのは強調したが、これからさらにPRする予定はない。それが、大変な価値観になってきたら考えなくてはならない。――今回100Mbpsというが、112.5Mbpsにはならない? 5メガ幅を3つ、15メガのバンドを使うと112.5Mbpsまでいく。ただ、112.5Mbpsはネットワークと端末が対応しないといけないが、端末側で“カテゴリー4”というのがまだ出ていない。100Mbpsと112.5Mbpsは、ほぼ一緒と考えていい。――112.5Mbpsの用意は時期的にはいつ頃になる? この春頃になるのではないか。――都心部で100Mbps超が使えないというのは? 周波数の使い方で、現状、15メガの幅をそのまま使えるのが、仙台、青森、金沢、富山とかであるのは事実。できるだけ早くキャッチアップしていきたい。――2GHz帯とか800MHz帯を、3Gから切り替えて75メガの幅を確保するのは無理? 3GからXiへの(ユーザーの)移り変わりの速さによるが、速いペースでXiの契約者数を増やしているのでそのあたりは前倒しできると思う。今後はXiに注力した方法でやっていけるのではないかと考えている。――フィーチャーフォンの市場規模は? 簡単に言うとフィーチャーフォンが2に対して、スマートフォンが1。まだフィーチャーフォンでいいよという方、iモード携帯を持ちながらスマートフォン、もしくはタブレットをお持ちの方がわりといる。スマホの電池はiモード携帯に追いついていないので、ある程度の需要はある。――上限3GBのライトプラン加入状況は? Xiで音声の基本プランは400万ちょっと。10月から新しくXiに入る方で、ライトプランを選ぶ方が40〜45%いる。フラットの方を選ぶ人が多いが、今までの方と新しい方、今後どのように推移するのか注意深く見ていきたい。※後編に続く