スマートシティ、ITS、EVといった技術にはITやネットワークは欠かせない存在となってしまった。しかし、これらの領域へのITベンダーの取り組みは、主にクラウド上のサーバーやサービスアプリケーションのレイヤに限られている状態だが、たとえばITベンダーがEVのコンポーネントを手掛けるとどうなるのだろうか。 そんな展示が富士通フォーラム2012の会場で見ることができる。自動車がEVとなると、カーナビのような車載情報機器だけでなく、バッテリーの管理やパワートレーンの制御などについて今より電子制御やITが関係してくる領域が広がってくる。富士通が展示する次世代ビークルは、同社のさまざまな事業部の製品や技術、サービスを1台のEVに組み込んだらどのようなことが可能かを示している。 この次世代ビークルの特徴は、単にEVコンポーネントを電子制御したりモニタリングするだけでなく、すべてのデータがクラウド上のサーバーに集約され、付加価値の高いサービスや機能を実現することだ。 まず、車内のイグニッションは同社の手のひら認証の端末となる。静脈パターンの管理や認証処理はクラウド上のサーバで行う。原理的にEVのモニタリングはセンサーさえ取りつけ、ばあらゆるデータを収集することができるが、デモでは、GPS情報、アクセル、ブレーキ、バッテリーの電圧、残量、モーターの出力などをモニタリングし、リアルタイムでクラウドサーバーにデータを送信していた。 これらのデータは、クラウド上のアプリケーションしだいで運行管理やITSシステムの実現、EVオーナー向けのさまざまなサービスをPCやスマートフォンに提供できる。 また、デモ車では小型カメラが4台設置され、ドライブレコーダとしての機能、動画つきデジタルタコグラフとしての機能、遠隔地からの周辺監視、盗難対策などの応用も可能だという。 実は、上記のサービスやシステムは単体では製品化やサービス化されているものも存在する。デモの本当の特徴は、これらのサービスを統合的に提供できるクラウドプラットフォームの有無である。クラウドは企業のITサービスを提供するためだけの基盤ではなくなってきている。 「富士通フォーラム」は17〜18日を一般公開日としてに東京フォーラムで開催される。暮らしや社会・ビジネスを支えるICT利活用への取り組みと、それを支える最先端のプロダクト、サービス、テクノロジーについて紹介する。
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