日本電気(NEC)は9日、ビッグデータをはじめ大量データのリアルタイム分析などにおいて高い処理性能を実現するSAP HANA用サーバの認証を取得したことを発表した。SAP HANA向けにアプライアンスサーバ「NEC High-Performance Appliance for SAP HANA」の販売を開始する。
NEC High-Performance Appliance for SAP HANA」は、NECの「Express5800/スケーラブルHAサーバ」に、SAP社のインメモリソフトウェア「SAP HANA」を実装した製品となる。今回認証を取得したのは、8CPU搭載の「Lモデル」。今後、2CPU搭載の「XS/Sモデル」、さらに拡張性を考慮しスケールアップが可能な4CPU搭載の「Mモデル」「可用性モデル」なども拡充する予定。本製品を使えば、リアルタイムな高速データ分析により、たとえば商品単品ごとに、その時点の販売量、販売推移、物流センターの倉庫在庫、市場価格の変動、前日の傾向値などをもとに、最適な発注量を瞬時に割り出すといったことが可能となる。
また「NEC High-Performance Appliance for SAP HANA」は、SAP HANAの最大の特徴であるインメモリ基盤のトランザクションログ領域にVirident Systems社の「FlashMAX」を採用したのが特徴となっている。FlashMAXは、他のSSD製品に比べて書き込み性能の高速性と安定性に優れておりSAP HANAの性能を最大限に引き出すSSDだとしている。NECは、FlashMAXのSAP HANAへの適用にあたり、日本における代理店であるSCSKの支援を受け、製品への採用を実現した。
《冨岡晶》