日産自動車の鈴木伸典テクノロジーマーケティング室室長は4日開幕した「CEATEC JAPAN 2011」に出展中のスマートハウスについて「自給自足のエネルギーの生活システムが将来とか、近い未来ということではなくて、現実のものにほぼなりつつある」と強調した。日産が出展したスマートハウス『NSH-2012』は、高床式でモノコック構造の多面体居住スペースと、太陽光および燃料電池の2つの発電源に、電気自動車『リーフ』に蓄えた電気を組み合わせて使う電力供給システムで構成され、「外からの電力供給なしに生活できるようになっている」という。鈴木室長は、太陽光などで作った電気をリーフに充電したり、またリーフの蓄電池から電気の取り出しを行う電力制御装置について「開発をほぼ終了しており、その製造、販売に向けて電機メーカーやホームメーカーなどに技術開示している最中で、年度内に発売したい」と説明。その上で「これまで人を運ぶ、物を運ぶ、運転して楽しい、こういったものが自動車の価値となっていたが、今回の提案は走らせるだけではなくてエネルギーを上手に蓄えて自給自足のエネルギー生活をサポートする道具の一つになる。こういう新しい提案を現実のものとすべく現在計画を進めている」と述べた。