2010年にイベントの運営企業が変わり、Interopは新しいフェーズに入ったとされる。その2年目となる2011年のInteropの位置づけや役割には、いったい、どのような変化がもたらされるのだろうか。「Interop Tokyo 2011」開催に先駆けて、実行委員長である村井純氏(慶應義塾大学 環境情報学部教授)に聞いた。
――新生Interopが開催され2年目となる今年のイベントの見どころは?
前回は、「新しい出発」をコンセプトにイベントの役割だけでなく、メディア、コンピューティング、デバイスなどの再デザインに取り組んだ年でした。インテリジェントなデジタルサイネージや非PCによるデバイス、ヨーロッパ圏でいうIoT(Internet of Things:モノのインターネットと呼ばれ、あらゆるモノにRFIDのような識別タグをつけ、ネットワーク化する)のような新しい提案があったと思います。今年の見どころは、これら「新しい出発」のリアルな部分をお見せできるようになったということができます。サイネージは位置情報や画像認識、NFCといった技術でよりインテリジェントになっています。ディスプレイについては、大画面やタッチパネルなどの要素技術の展示から、今年はそこに何を表示するかという段階に進んでいます。メディアについていえば、ようやく日本でも放送業界や出版業界がWeb展開に本格的に取り組みだしています。