凸版印刷、インテル、および凸版印刷の子会社であるビットウェイは20日、電子書籍分野での協業を発表した。ビットウェイは、凸版印刷およびインテルから投資を受け新会社「ブックライブ」(BookLive)を新たに設立する。出資金は32億円。 新会社「ブックライブ」は、電機メーカーなどと協業し、クラウド型の電子書籍配信プラットフォームを構築、電子書店事業を主に担う会社となる。具体的には、電子書籍ストア「BookLive!」の運営を、2011年2月上旬より開始する。「BookLive!」では、パソコンをはじめ、電子書籍専用端末、タブレット端末、スマートフォンなど、あらゆる端末に対応する共通IDにより、購入した書籍を閲覧可能とする。なおコミック・小説・実用書などを中心に、サービス開始時に約3万点のコンテンツをラインアップする。雑誌や写真集など取り扱い分野を拡充させ、取り扱い点数を2011年春までに10万点に増やす予定だ。 凸版印刷は、今回の投資を通して、ビットウェイを中心とした電子書籍事業の強化を図り、さらに本事業で蓄積したビジネスプラットフォームを他の市場(流通、通販、教育など)へも展開していくとしている。ビットウェイは、すでにブックリスタと連携しているが、さらに紀伊國屋書店やシャープなどが提供する電子書籍事業へも対応する方向で協議中。インテルは、ブックライブの事業において、電子書籍プラットフォーム環境の構築や、電子書籍のビューア(閲覧アプリケーション)の開発などについて技術協力を行う予定。 さらにブックライブは、雑誌コンテンツの配信において、出版社との協業で動画やCG、広告との連動など、新しい表現手法や販売方法の確立を目指す。「BookLive!」の独自端末の開発も検討していく。また日経BPと協業し、新しい電子雑誌の開発も行う。そのほか賛同企業として、講談社、集英社、小学館、新潮社、文藝春秋などの出版社、東芝、日本電気、オンキヨー、ASUS、Dell、HTC、LG電子、サムスン電子の名前があがっている。
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