NECとエプソン販売、RFIDと携帯電話によるモバイルクラウド営業支援システムを構築……量販店に設置

エンタープライズソフトウェア・サービス

2010年9月6日（月） 14時30分

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　エプソン販売と日本電気（NEC）は6日、RFID（無線ICタグ）と携帯電話を活用した先進的な営業支援システムの実証実験を共同実施することを発表した。

　この実験は、NECのクラウドRFIDサービス構築基盤である「BitGate」のモバイル版を活用して実施するもので、本年9月中旬まで行われる予定。量販店10～15店舗に設置したプリンターなどのエプソン展示機にRFIDを装着。あらかじめ各RFIDに紐付いた詳細情報（製品型番、量販店情報、担当者名など）をエプソン販売のサーバに登録しておき、エプソン販売の営業担当者が、小型のRFIDリーダライターをかざして読み取った情報を携帯電話からサーバに送信し、情報を一元管理・分析活用する。営業担当者は簡単なオペレーションで、必要な情報の収集・管理を迅速に行うことができる。

　エプソン販売ではこれまで、展示機の状態を営業担当者が規定の用紙に手書きし、これらを帰社後にデータ入力してサーバで管理する方式をとっていたため、情報収集の効率化・迅速化が課題となっていた。今回の実験では、営業担当者の展示機管理業務の負荷を軽減しながら、情報収集の大幅なスピードアップ、情報量の拡大と正確性の向上、マーケティング戦略への素早い情報活用と言った効果を期待しているとのこと。

　営業支援システムの中核となる「BitGate」は、新たなクラウドサービス（モバイルクラウドサービス）の実現に向けて、多彩なRFIDシステムの構築に共通的に必要となる機能（ID登録管理機能・リアルタイム処理機能・セキュリティ機能・ゲートウェイ機能など）をNECのデータセンターに集約し、OMCS（オープンミッションクリティカルシステム）技術に基づくプラットフォームとして提供する「PaaS（Platform as a Service）型サービス」となっている。NECは今後、RFIDマルチリーダライタを搭載した携帯電話端末を用いたモバイルクラウドサービスについて、今年度内のサービス提供開始を目指すとしている。

《冨岡晶》