NECは30日、NTTドコモ向けに、次世代移動通信規格「LTE」に対応した光張出し基地局用の、屋内低出力無線装置(LRE:Low power Radio Equipment)の出荷を開始した。 LREは、屋外用基地局だけではカバーできない、地下やビルなどの屋内エリアのカバーに用いられる低出力無線装置。今回NTTドコモに出荷された製品は、LTEおよびW-CDMA(3G)に両対応しており、従来製品と比べて、約35%の小型化と約20%以上の低消費電力化を実現しているという。DC(直流)電源に加えて、新たにAC(交流)電源の接続に対応。DC電源設備が整っていない商業施設や店舗等への設置も可能となっている。MIMOを屋内用無線装置にも搭載することで、より高速で高品質な通信環境を構築した。 NTTドコモは、本年6月8日からLTE商用ネットワークの試験運用を開始しており、2010年12月のサービス開始が予定されている。NECはこの商用ネットワーク向けに、LTEの基地局装置、無線装置、コアネットワーク装置、およびこれらを結ぶスイッチを納入している他、LTEの携帯電話端末に関しても開発・製造ベンダーに選定されている。