キヤノンは20日、同社のデジタル一眼レフカメラの最上級モデル「EOS-1D Mark IV」を発表。12月下旬から発売開始。価格はオープンで、予想実売価格は580,000円前後。 同製品は、2007年5月に発売された「EOS-1D Mark III」の後継機種。基本性能を大きく向上させ、画質やAF性能の信頼性をより高めたという。そのため、報道やスポーツ写真に最適なプロ仕様モデルとなっている。 撮像素子は、同社が新開発した有効約1,610万画素、27.9×18.6mm(APS-Hサイズ)の大型単板CMOSセンサーを搭載。既存モデルと比べて、約1.6倍の高画素を実現した。また、高性能映像エンジンDIGIC 4を2個装備。常用設定できるISO感度を100〜12,800まで拡大し、ノイズの少ない美しい画質を撮影できるという。さらに、感度拡張機能によりISO50〜102,400までの設定に対応し、明るい野外や室内スポーツ、夜間の取材現場撮影などでも撮影が可能。ほかにも、EOS-1Dシリーズでは初めてISOオート設定を備えた。 総測距点数45点の新型AFセンサーを搭載することで、被写体のピント合わせの精度を大幅に向上させた。加えて、「AIサーボAF II」の採用により、AFの動体に対する安定性と応答性の両立を実現。また、全ての保存形式で最高約10コマ/秒の連続撮影が可能となる。 フルHD動画撮影機能「EOSムービー」を搭載。高感度、超望遠、超広角などの一眼レフならではの視覚効果を実現する。撮影動画記録サイズは、フルHD(1,920×1,080ピクセル)、ハイビジョン(1,280×720ピクセル)、SD(640×480ピクセル)に対応する。 センサーダスト対策として、EOS Integrated Cleaning Systemを採用。セルフクリーニングセンサーユニットのゴミ除去能力を強化した。そのほか、マグネシウム合金製の外装・内部構造により、厳しい使用環境でも耐えうる高強度、高耐久ボディを実現した。 おもな仕様は以下のとおり。●EOS-1D Mark IV・有効画素数:約1,610万画素・撮影素子:27.9×18.6mmサイズCMOSセンサー・使用レンズ:キヤノンEFレンズ群(EF-Sレンズを除く)・レンズマウント:キヤノンEFマウント方式・液晶ディスプレイ:3V型TFTカラー・外部対応メディア:コンパクトフラッシュ(TypeI、II準拠、UDMA対応)/SD/SDHC・保存形式:RAW(14ビット)/JPEG・動画ファイル形式:mov・バッテリ:充電式リチウムイオンバッテリ・インターフェース:ビデオ出力/HDMI/3.5mmステレオミニなど・本体サイズ:幅156×高さ156.6×奥行き79.9mm・重さ:約1.18kg(付属品除く)・付属品:充電式リチウムイオンバッテリ/充電器/AVケーブルなど