ニコンイメージングジャパンは14日、ニコンFXフォーマットデジタル一眼レフカメラ「ニコン D3S」を発表。11月27日から発売を開始。価格はオープンで、予想実売価格は600,000円前後。 同製品は、同社が2007年11月に発売した「D3」の後継機種。D3の基本性能を向上させ、さらに動画機能を新たに備えた。有効画素数は1,210万画素で、35mmフィルムと同等の、撮像サイズ36×23.9mmとなる「ニコンFXフォーマット」を搭載。さまざまな被写体、撮影環境に対応する、高速性、高感度、高画質を兼ね備えたプロ仕様モデルとなっている。 D3で採用された常用ISO 6,400までの高感度性能を、新しいCMOSセンサーを搭載したことにより常用感度域 ISO 200〜12,800まで拡大。また、撮像感度は、Hi3(ISO 102,400相当)までの増感、およびISO 100相当までの減感に対応する。そのため、室内や日没後などの光量に制限があり、スピードライトが使えない場面でも撮影ができるという。 同社初の動画機能「Dムービー」を搭載。動画から選択した1コマをJPEGの静止画として切り出しできる機能や、録画した動画の始点と終点を設定し、必要な部分のみを保存できる動画編集機能を備えた。さらに、「高感度動画撮影モード」を選択することで、最高でHi3(ISO 102,400相当)の超高感度撮影を実現。ニコンFXフォーマットの大きなイメージセンサーと豊富なNIKKORレンズを組み合わせることで、レンズの特性を生かした動画撮影が可能だ。 ニコンFXフォーマットの視野率100%モデルでは初となる「イメージセンサークリーニング」機能を採用。OLPF(光学ローパスフィルター)を振動させ、ローパスフィルターに付いたゴミを除去する。撮像範囲は、従来のFXフォーマット(36×24)、DXフォーマット(24×16)、5:4(30×24)に加え、1.2×(30×20)にも対応。また、シャッター音を抑えたい時などに活用できる「静音撮影モード」や撮影情報の確認が容易にできる「インフォボタン」を搭載し、ユーザーのニーズを反映した操作性を実現した。 D3からは、同社独自のデジタル画質を具体化する「EXSPEED」機能、FXフォーマットで約9コマ/秒という高速連射撮影機能などを受け継いだ。また、軽量かつ堅牢なマグネシウム合金の外観カバーや0リング、パッキンなどで厳重にシーリングした接合部、30万回のレリーズテストをクリアしたシャッターユニットにより耐久性、防塵性を高めた。 そのほか、「ニコンFマウント」誕生50周年を記念し、ボディーキャップのデザインを変更。「Fマウント」の文字を入れたデザインになっている。Fマウントは50年間変わることなく、最新のデジタル一眼レフカメラでも採用されている。 おもな仕様は以下のとおり。●ニコン D3S・有効画素数:1,210万画素・撮影素子:36×23.9mmサイズCMOSセンサー(ニコンFXフォーマット)・使用レンズ:DXレンズ/GまたはDタイプレンズ(IXニッコールを除く)/GまたはDタイプ以外のAFレンズ/Pタイプレンズ/非CPUレンズ/開放F値がF5.6以上の明るいレンズ・レンズマウント:ニコンFマウント方式・液晶ディスプレイ:3V型TFTカラー・外部対応メディア:コンパクトフラッシュ(TypeI、UDMA対応)・保存形式:RAW(12ビット/14ビット)/TIFF(RGB)/JPEG・動画ファイル形式:AVI・バッテリ:充電式リチウムイオンバッテリ・インターフェース:USB2.0/ビデオ出力/HDMI/3.5mmステレオミニなど・本体サイズ:幅159.5×高さ157×奥行き87.5mm・重さ:約1.24kg(付属品除く)・付属品:充電式リチウムイオンバッテリ/充電器/USBケーブル/オーディオビデオケーブルなど