ソニーPCLは12日、ソニーが開発した映像用階調補完技術「Super Bit Mapping for Video(SBMV)」を採用したブルーレイディスク(Blu-ray Disc、BD)エンコード環境を構築し、同技術を利用したBD制作サービスを開始したことを発表した。 BDソフトでは映像信号を8ビットで記録しているため、10ビットで制作されたオリジナルコンテンツはBDソフト用にエンコードするときに8ビットに変換する処理が行われる。このため、映像に広いグラデーション領域がある場面などでは、エンコード処理後の映像に階調の変化点がなど高線のようになって見える「カラーバンディング」が発生することがある。SBMVは、ソニーが開発した映像用階調補完技術で、人間の視覚特性を利用した演算処理により、10ビットから8ビットへの変換処理においても滑らかなグラデーション表現を可能にした。この技術は、同社製ブルーレイディスクレコーダー/プレイヤーの高画質回路「CREAS(クリアス)」でも採用されている。 今回ソニーPCLは、エンコード処理の前にSBMV処理を行うことで、オリジナルコンテンツのグラデーション感を保ちながらカラーバンディングを軽減することを可能とする環境を構築した。5月27日発売予定の「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序EVANGELION:1.11」(発売元:キングレコード)が、同技術を採用した初の作品となる(同日発売のDVD版にも採用)。