データ通信、電話、テレビ、HAなど、さまざまな用途に利用される光通信技術だが、災害発生時の緊急情報告知にも利用されている。大地震や台風など、大規模災害発生時の情報提供はライフラインともいえる重要な社会インフラだが、停電時に告知できないようでは意味がない。 三菱電線工業の無給電ONU「MONT-UVONU」は、光信号を電気に変換することで、たとえ無給電状態でもデータを取り出すことができるONUだ。同製品は、FM帯域だけでなく、UHF帯域まで取り出せるため、聴覚だけでなく視覚的な情報告知も行える。とはいえ、停電時にはテレビも映らない。ブースには、パートナー企業による音声のみの告知端末の実機(乾電池駆動)が展示されていたが、担当者によれば「今後はこうした端末に液晶画面が付くようになるのではないか」とのことだった。 この無給電ONUは、すでにある自治体(6000戸規模)で一括導入されるなど、実績もあるという。また、給電時にはCATVなどの多チャンネル化に対応するハイブリッド型も登場予定で、さらに利用シーンを広げていくものと予測される。