今年上半期のK-POP界は、ボブヘアブームが起きている。その発端となったのは、aespaのカリナだ。
長いストレートヘアの象徴だったカリナがボブヘアに変身すると、ファンと大衆の反応は爆発的だった。「カリナのせいでボブヘアにしたくなった」という声まで出るほどだった。
カリナのボブは、クラシックなボブカットとは異なる。量の多い髪に太めのCカールを加え、顔のラインを自然に包み込みながら小顔効果を生み出している。
優雅に流れるフロントラインは都会的かつシックなイメージを保ちつつ、豊かなボリュームのおかげで生き生きとした立体感が加わっている。


カリナのヘアスタイルは、aespaのアイデンティティとも結びついていて興味深い。長いストレートヘア時代のカリナが「AIビジュアル」を象徴していたとすれば、ボブヘアに変身したカリナは現実味のある人間らしさを表現し、aespaの魅力を多角化している。
アイデンティティを表現する手段に
クォン・ウンビのボブにも注目が集まっている。
IZ*ONE時代からボブヘアを楽しんできたクォン・ウンビは、新作の発表を前にラブリーなウェーブボブにサプライズ変身した。

新シングル『Hello Stranger』のフォトでは、また異なる雰囲気を見せている。パッツンボブに濃いメイク、カラフルなネイルアートを組み合わせて妖艶なムードを演出した。対極的な雰囲気を見事に表現し、ボブヘアのイメージを広げた。
清楚で端正な印象を超えて、強烈さまでも兼ね備えられる可能性を示したのだ。

新人ガールズグループKiiiKiiiのリーダー、ジユはまた別のタイプのボブを選んだ。
デビューと同時に披露したジユのヘアスタイルは、レイヤーが多く質感の際立つハッシュカット系で、自然に乱れるテクスチャーが特徴だ。
2000年代初頭に流行したシャギーカットの感性に、洗練されたレトロな雰囲気を加えたスタイルといえる。軽やかなブラウンカラーを加えることで、ジユの明るく元気なイメージも強調された。

その後の活動ではより直線的なボブに変化し、ヒップな感覚を際立たせた。ジユのボブは、KiiiKiiiが目指す「Z世代の美」とも重なり、自由奔放で個性的なアイデンティティを視覚的に表現している。

ある音楽関係者は「ボブヘアは、新たなイメージへの変化を試みる際に最も効果的なツールのひとつだ」とし、「最近はヘアスタイルもアーティストのアイデンティティを表現する手段として活用され、戦略的にアプローチされている」と語った。
実際、春を迎えた今、オンラインではカリナをきっかけに起こった“ボブヘア病”の波が広がっている。
K-POPは歌を聴いてアルバムを消費するスタイルを超え、アーティストのファッションやヘアスタイルなどを真似る一種の遊び文化として定着しつつある。
◇カリナ(KARINA) プロフィール
2000年4月11日生まれ。本名ユ・ジミン。卓越したダンススキルで、グループの顔といえる存在。練習生時代には本名名義で、SHINee・テミンのソロ楽曲MV出演している。また、グループ内最高身長の167cmを誇るスタイルの持ち主で、脚も非常に長い。出演したラジオ番組で明らかにした特技は、その長い脚を生かした「足で物を拾うこと」で、服やリモコン、ハンガーなどを拾えるそう。あだ名はサンリオキャラクターのクロミに似ていることから「カロミ」と呼ばれている。2024年2月27日に俳優イ・ジェウクとの交際を認めるも、わずか5週間後の4月2日に破局した。
◇クォン・ウンビ プロフィール
1995年9月27日生まれ。2018年に韓国Mnetのオーディション番組『PRODUCE 48』に出演し、IZ*ONEのメンバーとしてデビューした。2014年に一度ガールズグループYe-Aのメンバーとして芸能活動を行っており、当時の芸名はカジュ。IZ*ONEではリーダーを務めた。端正な顔立ちでクールな印象を与える一方で、ネット上では「天然」や「ポンコツリーダー」と呼ばれたことも。IZ*ONE解散後、2021年8月に1stミニアルバム『OPEN』でソロデビューを果たした。
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