NHKが制作する特集ドラマ『天城越え』より、新たな出演者たちの顔ぶれが発表された。
同作は松本清張による不朽の名作ミステリーを原作としたドラマ。生田絵梨花が主人公・ハナ役を務めることがすでに発表されていたが、今回は新キャストとして、岸谷五朗、萩原聖人、若村麻由美、奥野瑛太、岡田結実、末次寿樹、杏子、篠原ゆき子といった実力派俳優たちの出演が決定した。

物語の舞台設定は昭和31年の静岡県で、迷宮入りした怪事件の真相に迫っていくという内容。印刷業を営む望月次郎(萩原聖人)は、定年間近の田島刑事(岸谷五朗)から「刑事捜査資料」の印刷を頼まれる。その資料には、土木作業員殺害事件の記述があり、望月の封印していた記憶がよみがえる。事件には「修善寺の遊女」大塚ハナ(生田絵梨花)と、天城トンネル付近で目撃された14歳の少年が関わっていた。
なお放送日はNHK BSP4Kでは5月10日、NHK BSでは6月14日、NHK BS8Kでは3月23日の予定となっている。
■田島貞藏役:岸谷五朗コメント
過去に素晴らしき先輩俳優たちが創作してきた「天城越え」。プロデューサー、監督、スタッフの想いで作品は異なる物へと変化し、その度に、我々視聴者を面白がらせてくれた。どの登場人物に焦点を当てて見るかで作品の面白さが変わるのも「天城越え」の魅力であります。時代背景を意識した美術や衣装も大正にこだわった世界感で、撮影場所も寒さが大変でしたが、私も完成が楽しみであります。

■望月次郎役:萩原聖人コメント
松本清張作品への参加は約20年ぶりになります。私は歳を重ねましたが、「天城越え」に描かれている普遍的な人間の深奥が、今の時代を生きる方たちがどのような観点でご覧になられるかとても楽しみにしております。

■大塚ハナ(30年後)役:若村麻由美コメント
殺人事件の容疑者となったハナは少年の未来へ希望を託したのでしょうか。今回の台本には30年振りの二人の再会シーンがあります。出会った時と同じ歌を口ずさむハナの人生がどれほど過酷だったかは描かれませんが、海辺に立つ二人の30年前のキズ跡の下にあたたかな血が流れていたと感じました。実は私と望月役の萩原聖人さんも30年振りの共演だったのでとても感慨深いシーンになりました。
