前回の会見は「大きな失敗だった」
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ーー前回の会見が、媒体を絞って記者会見したのはなぜか
港氏:前回の会見をあの形にしてしまったのは、結果的に大きな失敗だったと反省しています。プライバシー保護などを過度に意識してしまい、最終的に私があのような形でやると決めてしまいました。
ーー今後、フジテレビの記者には個人の特定につながるような質問はしないと指導するのか
遠藤氏:今回の問題は一般的なプライバシーの問題から一歩踏み出た、特別な事情のお願いだと理解してほしい。
ーー第三者委員会や社内会議ばかりでなく、例えば番組で検証するなどの動きはないのか?
遠藤氏:これだけの大きな事態を招いて、世の中を騒がせているので、当然、何らかの形で、第三者委員会が終わったあとだと思うが、メディアとして検証番組をつくらなくてはならないと考えています。
ーー今回これだけ時間がかかり、本当に世間の信頼を回復できると考えているのか
港氏:まず被害を主張している女性が「他者に知られたくない」という強い意向を持っており、慎重に進めてきたという経緯があります。しかし結果的に対応が遅れ、社内共有も不十分でした。その点は大変反省しております。
スポンサーへの対応について
ーー4月以降のCMへの影響はどう見ている?
清水氏:いまは4月セールスの最終段階ですが、このような状況になっているため、事実上交渉が止まっていると思います。どの程度の影響になるか精査します。広告主の不安を払拭するため、1つずつ改善策を打ち出し、信頼回復に努めたいと考えています。
ーースポンサーに対して広告料金を請求対応は?
遠藤氏:今回はフジテレビ個社の事情のため返金しています。わずかだがCMを流している会社もあります。そういう会社のためにも信頼回復が必要だと思います。
ーーフジテレビの対応は株主・スポンサーの方ばかりを見て、視聴者を置き去りにしたのではないか?
清水氏:確かに株主・スポンサーも非常に大きなポジションを占めるステークホルダーではありますが、スポンサーはなんでフジテレビの番組に広告費を投じるのかと言えば、全てこのフジテレビというメディアが視聴者と繋がっているからということが一番大きな理由です。視聴者から大きな支持を得ているメディアであることがフジテレビの存立基盤の最大のところです。