
■アエロフロートの成田発、モスクワ・シェレメーチェボ空港行きで機内Wi-Fiを試す
アエロフロートの成田発ーモスクワ・シェレメーチェボ空港の往復便では2012年から機内インターネットサービスの提供が始まった。機体にはエアバス社A330とボーイング社のB777の2種類があるようだが、どちらの場合でもスイス・Sitaonair社の機内Wi-Fiサービス「OnAir」が利用できるようだ。今回筆者が乗ったSU261便はA330の方だった。
なおアエロフロートの機内インターネットサービスは各クラス共通で有料提供されている。価格も割高で、A330便にはS/M/Lと離陸から着陸までの間150MBを時間無制限で使えるInfiniteがある。Sは15分、または10MB、Mは1時間、または30MBをそれぞれ超過すると終了。時間はともかくデータ使用量が非常に少ないので、最初から使い物になるか不安だった。


機内に乗り込んでから、航空機が巡航高度に達するとインターネットサービスが使えるようになったとアナウンスが流れる。持参したiPhoneでつないでみることにした。
iPhoneのWi-Fiをオンにして、アクセスポイントにOnAirを選択。続いてプラン選択からクレジットカードの支払情報入力という流れになる。VISA、MasterCard、AmericanExpress、JCBなどのカードやデビットカードが選択できる。今回は最もスタンダードな「Medium/1時間 or 30MB上限」のプランを選んだ。



つながってから速度の計測も試みたがことごとくエラーに。実感ベースでの報告になるが、やはり思った通り30MBはあっという間に尽きてしまった。気になっていたオリンピックの女子フィギュアスケートの結果をWebで調べて、家族にSMSを2通試しに送り、編集部にSkypeで機内の様子を撮影した写真をメッセージとともに送ろうとしたら最後のタスク中に力尽きた。
ブラウザの接続を試みず、テキストメールのやり取りだけならもう少し延命できたかもしれないが、結論としてはよっぽど重要な連絡事項がない限り、成田ーモスクワまでの約9時間のフライトはほかのことをしてのんびりと過ごした方が有益だと思う。

■シェレメーチェボ空港の無料Wi-Fiは快適

なおシェレメーチェボ空港には無料で使えるWi-Fiがある。こちらは非常に快適だったので合わせてレポートしておこう。

筆者が到着した「ターミナルD」はほぼ全域でアクセスポイント「_Sheremetyevo Wi-Fi」につながった。自身の電話番号を入力してSMSに記載されている6ケタのパスコードでユーザー認証をする方式。SMSの通信料金を負担することになるので、少額ながら費用は発生する。


接続されてからは下りが1Mbps~3Mbpsの実効速度をキープ。上りは25Mbps前後まで到達することもあった。海外でも使えるSpotifyやLINE MUSICで音楽配信を聴いたり、Netflixで映画をストリーミング視聴することも快適にできた。ほかにも仕事のメールのやり取りや家族とのSkype通話などに時間を費やしていたら約2時間半の乗り継ぎもあっという間に過ぎていた。


結論としてアエロフロートでの海外旅行は、飛行機の中ではオフラインの贅沢な時間を過ごして、インターネットにつながるのは空港に着いてからがオススメだ。

※サムスン「Galaxy S9/S9+」の詳細レポート