
今回エンハンラボが展示するビージーは、昨年開催された同イベントでも注目されたデバイスだが、約1年の開発期間を経てこの春から量産モデルがBtoB向けのデバイスとして発売される。ウェアラブルEXPOが本格的なローンチ前のタッチ&トライの機会となった。
量産タイプのビージーはディスプレイをノンシースルー(非透過型)として、1/2インチ・1,280×960画素(QVGA)のカラー有機ELを搭載している。メガネをかけた上からでも身に着けられるオーバーグラススタイルとして快適な装着性に気を配った。筆者も会場に展示されていた実機を身に着けてみたが、本体の重さをほとんど感じることがなく、ビュワーをセットしても視野が確保される使用感に驚いた。本体の質量は60gを切っているという。ビュアーの重さが前のめりになることもないので、長時間身に着けていても負担はなさそうだ。


ビージーを身に着けると、左右の瞳の手前あたりに2つのディスプレイが並ぶ格好になる。ビュワーのポジションは筐体を左右にスライドさせながら微調整もできる。画面を見ていないときはビュワー部分を上に持ち上げて肉眼視の視界を広く確保することも可能だ。視力矯正機能が付いているところも、さすが“メガネ専門店がつくったウェアラブルデバイス”である。
ビージーで視聴するコンテンツは本体固定のHDMIケーブルから入力する。電源は同じケーブルを二股に分けたUSB端子に電源アダプターや2.1A以上のモバイルバッテリーをつないで給電する。

筆者が取材した時にはまだブースの準備が整っていなかったため、ビージーの映像がどんなふうに表示されるのか体験できなかったが、実際の視聴感は約15インチの画面が1メートル手前に浮かんでいるような感覚だという。コンテンツの再生時には左右ディスプレイに同じ映像が表示される。立体視には対応しない。たとえばスマートフォンをHDMIケーブルで接続して画面を表示すると、縦に構えている場合はコンテンツの左右に黒いオビが表示される。画面を横に回転させると、接続しているスマホの画面によって変わってくるが、上下を黒いオビに挟まれた中央に解像度1280×720画素、アスペクト比が16対9の映像が表示される。ビージーはソース機器から受けたコンテンツをそのまま表示するデバイスなので、映像の輝度バランスや色合いは端末の側で調節する。