【太田】:話を戻すと、スマートスピーカー、スマートホームが便利になるかどうかは、やっぱり家電とどれだけつながるのかという部分が大きいかなと思います。
【すずまり】:家電メーカーは、そういう準備というか、心づもりをしている気がする。できればひとつでも多くのものとつながるようにしたいという。

【太田】:2017年のCESで、Alexaにつながる製品がすでに700くらい出ていた。たとえば中に入っているものを認識する冷蔵庫があって、今あるもので作れるレシピなんかを教えてくれたり。車と連動しているものもすごく多くて、車で作業していたものを家に引き継げたり。あと、アメリカのEchoは電話が掛けられるんだけど、それはすごく便利だと思いました。日本だと、Clova WAVEがLINE電話をかけられるようになったので、キラーコンテンツになるかもと思ってます。
【すずまり】:電話は、ナンバーで認識?
【太田】:いわゆるIP電話で、LINEアカウント同士で電話するかたち。あらかじめClovaアプリで相手を設定しておく必要があると思います。
【房野】:個人的には、電話をスピーカーフォンで聞きたくないかな。車の中とかならいいですが。
【太田】:私は一人のときならいいかなって。そもそもスマホって、電話に向いてないんですよね!肩に挟めないし。
【綿谷】:確かに、電話しながらメモを取りづらいし、不便。ハンズフリーだとそういうときに便利ですよね。
【富永】:カスタマーセンターに電話するときとか、すごく待たされるじゃないですか。スマホを持ったままじゃなくていいのは嬉しいです。
【全員】:確かに。

【太田】:ラジオ・オーディオ・赤外線リモコン・電話、そういった元々家にあるものがスマートスピーカーに置き換わってはきている。色々なものが繋がっていく素養はできているのかなと。外から遠隔操作みたいなものは、安全性の問題も気になるし、まだどうなるかわからないですね。
ちなみに事務所のエアコンは、Nature Remoという赤外線のスイッチハブみたいなものと、IFTTTというアプリを使って操作しています。IFTTTは、何かをトリガーにして何かをするという設定をして複数のWebサービスを連携できるアプリ。Google HomeもAlexaも対応していて、トリガーとして「言葉」を自分で設定できる。たとえばGoogle Homeにつぶやくと、その内容がTwitterでもつぶやかれる、といった連携も作れたりします。
【すずまり】:一般の人にはハードルが高そう……。
【富永】:私も使っているんですが、おすすめのプログラミングがいくつか用意されていたりして、そんなに難しくないんですよ。
【太田】:朝、時間になったらライトを点けるというのもできます。さらに今後は、そのライトがついたらコーヒーが入るというような連携も可能になるはず。今だと、スマートロック・ロボット掃除機・照明・監視カメラ系、赤外線で動くなんらかのものはすべて操作できるので、色々カスタムして連動させると面白いです。

【すずまり】:Apple Watchとか活動量計だと、心拍というかセンサーあるから、起床そのものをトリガーにして何かできそう。
【太田】:以前展示会で見たことがあるのは、歩数をトリガーにして、一万歩を越えると家に帰ったときにライトがキラキラ光ってお祝いしてくれるというもの。(笑)
【全員】:(笑)
【すずまり】:それはいいですね!目標超えないと家に入れないとか。痩せそう!
【太田】:そういうのも、デフォルトでそうなってると困っちゃうけど、自分でカスタムできるなら自己責任だしいいかなと。
【すずまり】:今はクラウドに心拍とか体重とかのデータも上げてしまっているし、それを記録した瞬間に、体重のアップを感知されて、冷蔵庫から献立を指定されるとか。アイスは取り出せなくなるとか。(笑)
※後編に続く※