VAQSOでは、Oculus RiftやHTC Viveに接続して匂いを排出するデバイス「VAQSO VR」を開発中で、2018年の発売に向けてブラッシュアップを進めています。VRゴーグルのちょうど鼻の先に設置し、映像に合わせて匂いを排出するというもの。
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「VAQSO VR」は現在のバージョンでは3つの匂いを充填できるようになっていて、開発者はそれぞれを排出する量やタイミングを設定することができるそう。製品版では5つの匂いが充填できるようになるとのこと。匂いは20種類ほど用意しているそう(デバイスで合成して生成しているわけではないので、コンテンツに合わせた匂いをセットしておく必要がある)。
ブースでは9種類のコンテンツが展示されていましたが、実写VRの世界で先行し、グラビアVR作品「トキメキメテオ」の制作も担当したシータは「透明少女」というVRコンテンツをVAQSOに対応し展示していました。「透明少女」は「異世界、平行世界、別世界」をテーマにした、接近実写VRコンテンツ。見知らぬ女性との出会いから別れを描いた作品群です。
筆者も早速体験してみました。「透明少女」は様々なキャストが用意されていますが、東京ゲームショウではアイドルグループ、アイドルカレッジのメンバーが登場する作品が紹介。可愛らしく微笑んで、会話をしたり、アイスクリームを食べようとしたり、"近接実写"と謳うだけあって、その距離の近さが、まるで生身の女性を相手にするようなドキドキ感を与えるのですが、ここに匂いが加わることで、より一層の緊迫感を受けます。
シータの鈴木雅彦社長によれば、「透明少女」では女の子の匂い、柑橘系の匂い、バニラの匂いを使っているということで、アイスを食べるシーンでは甘い匂いがあったり、近づかれた際の匂い、全体的に漂う柑橘系のちょっと甘酸っぱい匂いがドキドキを増している感覚がありました。鈴木社長は「多少強い方が匂いは効果的。五感のうち3つを再現することになるので、没入感は飛躍的に高まる」と話していました。
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その他のコンテンツではラーメン屋さんの厨房を再現したものや、ペットと触れ合えるようなものも展示されていて注目を集めていました。