2016年3月に開催された「セキュリティショー」では、大手の監視カメラメーカーが高価格帯製品に搭載する目玉機能の1つとして、夜間(低照度環境)のカラー撮影機能の展示が目立った。 従来なら低照度環境では、赤外線撮影によるモノクロ映像というのが一般的だったが、事件・事故の捜査に役立てるケースが増えてくる中で、カラー映像へのニーズが高まっていた。 そうしたなか、プラネックスコミュニケーションズは、お手軽ネットワークカメラ(IPカメラ)の「スマカメ」シリーズに、夜間でもカラー撮影が可能で防雨型の「スマカメ アウトドア CS-QR300」を7月7日に発売開始することを発表した。 同社従来の「スマカメ ナイトビジョン」では、暗所撮影はモノクロだったが、本製品では高感度CMOSセンサーを採用しており、夜間でのカラー撮影を可能としている。 赤外線照射タイプの暗視カメラとは異なり、対象への赤外線照射を行わないため、乳幼児への夜間の見守り用途や、ガラス面の反射などにも左右されない利用を可能としている。 水平画角99°の広角レンズを搭載し、720p(1280×720ピクセル)の記録に対応。動画形式はH.264圧縮に対応し、同社の監視防犯システム構築アプリ「スマカメPro」にも対応するため、家庭内での使用を始め、店舗や倉庫などでの業務利用も想定している。 価格はオープン価格。Amazonでの実勢価格は29,800円(税込)となっている。 これまで高価格帯の製品を中心に搭載されてきた照度環境でのカラー撮影機能が、普及価格帯の製品にも搭載されたというのは、新たなトレンドを感じさせる製品といえる。 ちなみに最低被写体照度は、0.1ルクス。高価格帯の製品だと最低被写体照度0.004ルクスといった製品もあるので、価格差に伴う性能差はいなめないが、0.1ルクスでも満月程度の明るさでもカラー撮影できることになる。