11日まで東京ビッグサイトで開催された「リテールテックJAPAN 」のJR東日本メカトロニクス/三菱UFJニコスのブースにて、パナソニックは荷物の受取や発送を受け付ける駅設置を想定した「街受ロッカー」を参考出展した。 物流業界において重い負担となっている再配達問題。届け先の住人が不在だった場合は、物流業者は再配達をしているワケだが、タイミングが合わないと2度、3度と不在が続き、複数回届け先に足を運ぶ必要が出てくる。もちろん配達される側も、好んで不在にしているワケではなく、正直なところ荷物の安全を確保できるならそのまま置いていってもらっても構わないと思っていたりもする。 そうした課題を解決できる製品として開発されたのが「街受ロッカー」。ロッカーに決済端末、バーコードリーダー、ラベルプリンターなどを搭載し、駅などに設置することで、宅配物の受け取りと発送を通勤や帰宅時に行なえるようになる。発送・受け取りに料金が発生する場合は、Suica等の電子マネーでの決済を検討している。 マンションなどへの設置を想定した製品は2014年から提供されているが、今回参考出展されたモデルは駅への設置を想定し、従来のIPX4相当からIP44の防塵防水性能にバージョンアップ。また、収納するボックスに関しては、搭載されたネットワークカメラから利用者の身長などを計測し、荷物の持ち上げの際に負担が少ないボックスを自動選択するなど利便性にも配慮している。 他にも、一般的なコインロッカーに搭載されている使用中を示すランプの点灯を廃し、どのボックスに荷物が入っているかを外部からわからないようにしたり、全方位カメラによる映像監視で、いたずらや犯罪行為を抑止するなど、防犯への配慮もしっかりとなされている。 物流業者や通販業者が同製品を採用した場合には、再配達コストの削減や一括納品による手間の軽減により、通常の配送料金よりもリーズナブルなプランの実施などが可能。ロッカーを設置する側としても、管理運用は、クラウド経由で物流業者や通販業者が行うため、手間がかからず、集客効果を期待できるとのこと。