■ヤフーと共有するものとは? 質疑応答には高田氏、ベン氏、古田氏が対応した。--- ヤフーの技術、データは共有するのか。高田氏:ヤフーのデータは共有しない。いちパブリッシャーとしてのお付き合いになる。一方で、インターネットでこういうものが求められている、といった知見を共有することはある。より良いメディアを作ることができれば。--- BuzzFeedにあって、朝日新聞になかったものは?古田氏:朝日新聞だけでなく、Webメディアのシステムも見たことがある。そのうえでのお答えになるが、BuzzFeedには、ライターとしてこういう機能があれば良いのに、というものが全て揃っている。これはライター・エディターとエンジニアが近いところで働いているため。毎日感動している。 書き手にとってもそうだが、読者にとってもストレスのないシステムになっている。例えば8,000字のレポートを、ページの分割なく、つまり一度もタップせずに、スマートフォンで簡単に読める。ひとつの広告も入らない。こうした作りになっているメディアは、ほかに存在しない。--- 取材体制は何人?編集と広告は切り分けができているか。古田氏:現在、ニュース部門で4人、バズ部門で3人。そのほかにもソーシャルとフォトのエディター、編集長などで構成されている。これからも増やしていきたい。編集と広告については、厳密に切り分ける。編集ガイドラインでも触れているが、広告サイドの人間が編集内容に介入することは一切認めない。記者が広告サイドに相談することもない。ベン氏:しっかりと切り分けがなされている。--- 広告の露出の仕方について高田氏:どの場所に広告が掲載される、という概念がそもそもない。繰り返しになるが、バナー広告はやらない。BuzzFeedのノウハウを活かす。--- 競合相手は?ハフィントンポストに立ち位置が似ているが。古田氏:競合メディアに限らず、ゲーム、コミュニケーションツールなど、人々がスマートフォン上で使うあらゆるものが、すべて競合だと思っている。多くの人たちに私たちのメディアを楽しんでもらいたいが、例えばゲームの時間が長ければ、メディアの閲覧時間が減ってしまう。したがって、ページビュー数が成功指標ではない。目指すのは、どれだけ人に影響を与えるメディアになるかということ。