歳を重ねるにつれて1年間が短く感じるものの、今年起きた出来事を振り返るとあんなことやこんなこと、色々ありました。RBB TODAYのエンタメ担当者たちが集まって、今年の出来事を振り返ってみました。●参加者●RBB TODAY編集長・小板、RBB TODAY編集部・田中、ライター・花、ライター・竹内<“プラス一芸”が光った年>編集部・田中(以下:田)「今年印象に残ったニュースは?」竹内(以下:竹)「ピース又吉さんの芥川賞の受賞です。改めて芸人さんたちは“笑い”という芸のほかにも才能を持っているなと。逆に言うと、“笑い”のほかの分野で何か特出したものを持っていないとタレントさんとして厳しいのかなとも感じましたね。“芸人なら笑わせるほかに何ができるの?”って。そういう+αが今は問われているのかなと」ライター・花(以下:花)「僕も最近記事を書いていて“プラス一芸芸人”みたいな言葉を使うことがよくあったんですけど、それこそ又吉さんもそうですし、オードリーの春日さんがフィンスイミングで賞を取ったり、前からありますが映画や小説作ったりっていう人がたくさんいますよね。今年は特に本業とは別のところで活躍する人が多く出てきたなあと思いますね」田「しかもみなさんすごく活躍するんですよね(笑)。又吉さんの『火花』は文學界に掲載されたとき既に話題になりましたが、あんなことになるとは誰も想像してなかったでしょうね」編集長・小板(以下:小)「二作目が問題だね、こうなっちゃうと」竹「今回の芥川賞を新人賞として考えると、結構新人賞って受賞1作目2作目と評価されて、もちろん又吉さんもそれはご存知でしょうからプレッシャーを感じているでしょうね」花「芥川賞で言うと芥川賞受賞者がタレント的扱いされることが増えてきている気がしまして。過去には西村賢太、田中慎弥さん、今回受賞された羽田圭介さんも。本当に文学だけでは売れないような時代と言われてますが、そこにさっきの“プラス一芸”じゃないですけど、メディア的に露出することで業界全体が盛り上げてるのかなって感じはしますね。小「“プラス一芸”を持つことで、本業以外にも露出する機会が増えるってことですよね」<“一発屋芸人”という芸人枠が来てる?>田「お笑いといえば、今年はリズムや歌ネタが流行した年でしたね」花「ええ、クマムシやら8.6秒バズーカーやら。ただ、すぐ一発屋になっちゃうっていうこともありますよね。あの「ラララライ」で一斉風靡した藤崎マーケットは若手たちへ“音ネタはやめましょう”っていう講習会を開いているんですよ」田「本当に講習会してるんですか!?」花「本当に。ですが、いままで一発屋ってネガティブなイメージでしたけど、ここ最近はそのへんもかわってきて。小島よしおをはじめとした“一発屋会”みたいなのが結構面白かったりするんですよね。“一発屋”っていう芸人枠があるんじゃないかと(笑)」田「またブレイク時の話も出来ますもんね。当時年収いくらだったとか」竹「いろんな面から芸人を味わってっていう楽しみかたが出来てるんじゃないかなと思いますね」<病に倒れる著名人が多かった>田「さらに今年を振り返ると亡くなった方も多い年でもありましたね」花「本当に。有名な方が多く亡くなられた年だったと。去年も高倉健さんなど多くいらっしゃいましたが。この間発表された年間Google検索ランキングでも上位は亡くなった方たちのお名前なんですよね」田「特に印象深かったのはどなたですか?」花「個人的には、今井雅之さん。痩せられた姿で会見に出てこられて。亡くなられるほんの数日前までテレビ出られていたじゃないですか」小「川島なお美さんが今年の4月の段階でイベントにまだ出ていらして。その取材に行ったんですが、お痩せにはなっていましたけどしっかり対応していて愛犬も連れていて、復活するのかなと思っていたんですけどこういう形になってしまって」竹「先日ご主人の鎧塚さんのイベントを取材した際にも、“本来は2人で出る予定でした”と仰っていたのが印象深かったです。“今日は一人ですがどこかで見ていてくれるので”と……」