日本電気(NEC)は27日、ベクトル型スーパーコンピュータ「SX-ACE」が、大阪大学レーザーエネルギー学研究センターと九州大学応用力学研究所で、3月より稼働開始したことを公表した。 「SX-ACE」は、マルチコア型ベクトルCPUを搭載したベクトル型スパコン。従来機種「SX-9」に比べ、消費電力は10分の1、設置面積は5分の1に低減された一方、単一ラック当たりの性能は10倍となる16TFLOPSを誇る。科学技術計算や大規模データを扱う高速処理を得意とし、気象予報、地球環境変動解析、流体解析などに適しているという。 大阪大学レーザーエネルギー学研究センターでは、核融合の理論物理学のうち、特にレーザープラズマの現象解明などに利用される。九州大学応用力学研究所では、風力発電などの自然エネルギー、地球環境、核融合など、さまざまな高性能シミュレーションに活用される予定。