2016年4月の電力事業完全自由化を控え、近年、参入する企業が増えている新電力市場。では、新電力会社とはどのような企業で、どのようなビジネスを展開しているのか。そのひとつである「エネット」が、1月28~30日に開催された「新電力EXPO」でセミナーを開催し、自社のサービスや新電力事業について説明を行った。 「エネットのスマートサービスへの取り組み」と題され、エネット経営企画部課長の五郎丸章裕氏が講師として登場。セミナーはブース内の特設会場で行われ、事前登録での聴講は満員となり、周辺では立ち見を含め多くの関係者が集まった。 エネットは、NTTファシリティーズ、東京ガス、大阪ガスなどの出資により、2000年7月に設立され、すでに10年以上新電力分野でビジネスを展開。「全国9つのエリアで営業を行っており、エネットの電気を利用している顧客はすでに2万件と、新電力市場で46.8%というトップシェア」(五郎丸氏)を誇るという。 主な顧客は、工場や病院、学校、自治体の他、オフィスビルやマンションなど、いわゆる電力の大口顧客(特別高圧・高圧事業者)。「エネットは、電力の小売りだけでなく、全国150箇所以上の電源を持ち、自社所有の発電施設も持っています。主な電源は東京ガス、大阪ガスの火力発電所になりますが、メガソーラーや風力発電、バイオマス発電、水力などマルチリソースの電力会社です」と、五郎丸氏は同社の特徴を説明した。