国際3D 先進映像協会日本部会(旧国際3D協会日本部会)は、12月4日にルミエール・ジャパン・アワード 2014 受賞作品を発表した。グランプリには『STAND BY ME ドラえもん』が選ばれた。制作を担当した白組が受賞した。 ルミエール・ジャパン・アワードは、過去一年間に制作された最も優れた3D(立体視)コンテンツを顕彰する目的で設立されたものだ。2011年から続いている。グランプリは2013年の『キャプテンハーロック』に続き、2年連続でアニメーション作品となった。国内3Dにおけるアニメーションの存在感の大きさを感じさせる。
『STAND BY ME ドラえもん』は、藤子・F・不二雄の人気マンガを八木竜一、山崎貴両監督のもとフルCGアニメにした長編映画だ。原作は1969年に誕生、1973年のテレビアニメ化以来たびたび映像化されている。しかし、フルCG化、その3D映画は今回が初だ。 長年見慣れたキャラクターを違和感なく3D化するのが課題とされたが、見事に成功し、国内のフルCGアニメはヒットしないとのジンクスを打ち破り興収90億円を超えるヒットになった。CGでキャラクターのリアル感が増したことで大人の観客を掴んだこと、さらに3Dの威力も発揮したドラえもんのひみつ道具のリアリティも理由のひとつだろう。技術の革新と商業的な成功が見事に結びついている。